2022夏期ヤクシマザル調査報告
2021.10.10. 2022ヤクザル調査隊
1 はじめに
ヤクシマザル(Macaca fuscata yakui)は屋久島の亜熱帯性海岸林から標高1800mを越える山頂部まで連続的に分布することが知られている(丸橋他、1986; Hanya et al., 2004)。屋久島の西部海岸域では、1970年代から餌付けに頼らない長期にわたる継続調査が行われており、多くの成果が得られている(Yamagiwa & Hill, 1998)。中高度・上部域に生息するヤクシマザルについては調査が遅れていたが、1990年代に入って、西部海岸部以外での調査が本格化し、上部域のニホンザルの密度、群れサイズ、食性、活動時間配分など、基本的な生態学的情報が、すこしずつ明らかになってきた(Hanya et al., 2003a; Hanya, 2004a, 2004b)。
「ヤクザル調査隊」は1989年以降、毎年夏にヤクシマザルの分布調査を行ってきた。このうち、1994、1995、1997年には、自然植生の垂直分布が連続して保存されている西部域で調査を行い、以下のことが明らかになった。(1)標高300mまでの海岸部には、1km2あたり約4群と、きわめて高密度で分布している。(2)標高300mから800mの照葉樹林帯、標高800mから1,200mの照葉樹林・ヤクスギ林移行帯、標高1200m以上のヤクスギ帯では、群れ密度は1km2あたり1.2群から1.6群と、ほぼ一定である。(3)群れサイズについては正確な情報は得られなかったが、標高800m以上の移行帯およびヤクスギ帯では、それ以下の標高帯に比べ小さいようであった(Yoshihiro et al., 1999; Hanya et al., 2004)。
さらに1998年からは、西部域の大川林道終点地域で継続調査を行うことにした。具体的には、調査域内の群れの正確な分布と、対象とした群れのサイズと性年齢構成を明らかにすることを目的として行われた。これらの資料を蓄積することによって、屋久島中高度域におけるヤクシマザルの個体群動態のメカニズムを明らかにすることが最終的な目的である。1998年の調査では、大川林道終点地域の、瀬切川の両岸で調査を行い、1群の構成を確定したほか、3群について、大まかな構成を確認した。群れサイズはどれも20頭を越えるものではなかった。2000年には、HR群を全頭を個体識別し、ほかにもPE、OM、SY群の合計4群が識別できるようになった。2001年の調査では、さらにBR群が識別されるようになった。BR群は2003年以降は調査域内で観察されなくなったが、2005年にはSY群がSS群、YY群の二つの群れに分裂し、現在調査域内では5群を識別している。これらの群れの子持ち率(または粗出産率、観察されたオトナ・ワカモノメスのうち、アカンボウを持っていたメスの割合)は年によって4%-43%のあいだで変動した。
2000年から、これら人口学的資料の収集と並行して、ブロック分割定点調査法による集団密度の推定を行った。この地域は自然林と伐採地が混在しており、しかも伐採された年数が異なっている。このような地域で集団密度の推定を行うことで、ニホンザルが植生の撹乱の程度に応じてどのように土地利用のやり方を変化させていくのかを明らかにし、さらにその調査を毎年継続して行うことで、伐採後の植生の変化に応じて土地利用のあり方がどう変化していくかを明らかにして行くことが目的である。2000年から2003年までの結果については、Hanya et al. (2005)に発表した。
さらに2003年度からは、定点調査中にヒトリザルおよびシカについてもサルの集団と並行して資料を収集するようにした。シカ調査は、2008年までは定点で音声が聞こえる頻度を記録していたが、この方法で得られた結果の信頼性に疑問があったため、2008年度からは、糞塊法による調査を開始した。定点の周辺にシカ糞調査用の調査区を設置し、シカ密度の年変動を恒久的に調査できるようになった。サルの分布と関連すると思われる、森林の果実量調査は、自然林では1999年から、伐採地では2002年から継続して行っている。また、2010年から、定点でのヒルの調査も行った。これらの結果の概要についても、この報告書で報告する。
2 調査地域と植生
調査地は、屋久島西部の瀬切川上流の地域である(図1)。標高は750mから1350mにあたる。調査地域の面積は7.5km2である。
調査域は全体として照葉樹林・ヤクスギ林移行帯にあたる。イスノキ、ウラジロガシなどの照葉樹が、スギ・モミ・ツガなどの針葉樹と混交している。林床はハイノキを中心とする常緑低木に広く覆われている。調査域は大川林道を中心として植生の撹乱があり、伐採跡はスギの幼樹、ヒサカキやハイノキなどの低木に覆われている。伐採後の年数は大川林道の終点近くや12支線沿線では25-30年程度で、西(入口方向)へ行くほど年数が経っている。もっとも西側の5班の調査域付近ではおよそ40~50年程度である。伐採後の更新方法には2種類ある。一つは伐採後自然の更新過程に任せる天然更新で、12支線沿いや大川林道の終点付近からおおむね3班のdf付近まではこの方法で行なわれている。もう一つは伐採後スギを植林する人工更新で、それより西の、3cdおよび4班と5班の調査域付近で行なわれている。
3 調査方法
参加者は、25人である。今年は、新型コロナウイルス感染防止対策として、調査の規模を縮小し、各自が参加できる期間に参加することとした。
サルの集団の調査
調査は、ブロック分割定点調査法によった。調査域を500m四方のメッシュに分け、メッシュ内の音声の聞き取りやすい場所を定点に選び、そこに一人の定点調査者を配置した。定点調査と同時に、1-3人の統括者を配置した。定点調査者が群れを発見した場合はトランシーバーで統括者に連絡し、統括者が群れを追跡した。群れが林道などを横切る時に群れを数え、群れの構成を調査した。
ヒトリザル
ヒトリザルを目撃した場合、時刻、定点からの距離と方角を記録した。距離は10m単位で記録し、20mより近いときには、1m単位で記録した。最初に目撃したときから5分経過した場合、ないしはヒトリザルが10m以上動いた場合、時刻と定点からの距離、方角を再度記録し、ヒトリザルを見失ったときは、最後に確認した時刻と、定点からの距離、方角を記録した。
シカ調査
サル調査の定点近傍に、4メートル×50メートルのシカ調査区画を設け、その中に落ちているシカの糞塊数を、それぞれの糞塊の中の糞粒数とともに記録した。この調査は、統括者が交替で行った。また、糞はすべて採取して、ここの糞粒の長径と短径を計測した。
ヒル調査
定点調査者は、1日に2回、体についているヒルの数をチェックした。一回目は、定点に到着した直後で、2回目は、1回目のヒルチェックから3時間後に行った。ヒルがついていることを確認したら、チェックシートに時間、天候、数、体の部位、吸血の有無を記録した。採取したヒルの一部は、生活史の調査のために調査員の平川瑠菜に送付した。
果実量調査
これまでの調査で、5メートル四方の植生調査区を、伐採地に26個、自然林に10個設置してある。その中に生えている、サルが食べる液果をつける樹木(ヒサカキ、ハイノキ、オニクロキ、サカキ)について、結実数を直接計数した。
4 集団密度の推定方法
集団密度はHanya et al. (2003b)にしたがって推定した。
まず、語句を以下のように定義する。「集団」とは、まとまって一緒に遊動しているサルの集まりのことをいい、具体的には、「集団とは、500m以上近接して一緒に遊動しているサルの集まり」であると定義する。一方、「群れ」とは、「同じ『集団』内で遊動する可能性のあるサルの社会的なまとまり」であるとする。つまり、一つの群れは、一つの集団になってまとまっていることもあり、ばらばらになって二つ以上の集団を作っていることもある。また、「時間帯」とは、「6時0分から6時59分、10時0分から10時59分までのように、0分から59分までの1時間のこと」をいう。
資料の分析に際しては、複数頭の音声か、オトナメスまたはコドモの目視情報のみを集団の発見とみなし、単発の音声、具体的には前後1時間の間なにも情報のない音声情報や単独のオトナ・ワカモノオスの目撃情報は分析から省いた。
まず、各時間帯の各々の定点での集団の発見数を数えた。その時間帯の間に、その定点調査者が、500m以上離れた2か所からそれぞれ複数頭の音声を聞いた場合は2集団を発見したと数えた。それ以外の場合については1集団を発見したと数えた。調査時間が30分未満の時間帯の資料は分析から除いた。次に、6時間以上調査した定点について、その日の各時間帯の発見数の平均を計算した(図3-1〜図3-2)。最後に、全調査期間についてこの値の平均を求めた(図3-3)。
集団の発見数をn、集団密度をDとする。このふたつには ---(1)
という関係がある。 λは定点からの距離yの地点にいる集団の発見率g(y)をというモデル(Half-normal model, Buckland, 1993)で近似したときの値である。この値は統括者による集団追跡と定点調査の資料を比較することでもとめることができる。今回の報告書にはこれらのパラメータを求めるための分析は間に合わなかったため、2000-2003年度の調査で求めた値(Hanya et al., 2005)を使用した。調査域を自然林(1a1b1c1d1f2a2b3a3b3c3d4a4b)、天然更新地1(若い天然更新地; 1e2f2g2h)、天然更新地2(古い天然更新地; 2c2d2e3f)、人工更新地1(若い人工更新地; 3d3e)、人工更新地2(古い天然更新地; 4c4d4e4f5a5b5c5d)の5つに分け、それぞれ個別に発見率を推定した。
5 調査日程
8/6 集合
8/7 テン場設営、シカ調査
8/8 定点調査、HR群、PE群調査
8/9 定点調査、HR群、PE群調査、シカ調査
8/10 定点調査、PE群調査
8/11 定点調査、OM群調査、シカ調査
8/12 定点調査、OM群調査
8/13 定点調査、OM群調査、シカ調査
8/14 定点調査、OM群調査、植物調査
8/15 定点調査、OM群調査
8/16 定点調査、OM群調査、植物調査
8/17 定点調査、SS群調査、シカ調査
8/18 悪天候のため下山
8/19 悪天候のため下山
8/20-24 新型コロナ感染のため隔離生活
8/25-29 定点調査、SS群調査、シカ調査
8/26 定点調査、SS群調査
8/27 定点調査、SS群調査
8/28 定点調査、SS群調査
8/29-31 定点調査、YY群調査
8/31 調査後、テン場撤収、植物調査。以降日帰りで調査
9/1-2 定点調査、YY群調査
9/3 シカ調査
9/4 林道整備
9/5-6 台風のため停滞
9/7-9 定点調査、YY群調査
9/10 解散
6 調査結果
各々の定点の集団発見数の平均を図3に、統括者も含めたそれぞれの日の調査記録を図4に、長時間追跡できた集団の遊動図を図5に、それらをもとにして識別できた群れの遊動図を図6に示した。また、群れのカウント例の一覧と、それをもとにして分かった、重複を除いた最低の群れサイズ、性年齢構成を表1に、識別できた個体の記録を図7に挙げた。
以下に、調査域全体の集団密度の傾向、シカ・ヒトリザル・ヒルの分布、果実生産の傾向、班ごとの植生、確認した群れの遊動域と遊動パターン、サイズと構成などの情報について述べる。
なお、それぞれの日に確認された集団については、0809-aのように番号をつけた。4桁の数字は日付(8月9日であれば0809)を意味し、最後のアルファベットはその班のその日についての通し記号である。また、調査域内ではHR群、PE群、OM群、SS群、YY群の5つの群れが識別されている。それぞれの日に確認された群れがこれらの群れのうちのいずれかであることが確かめられた場合、0809-a(HR)のように表記した。
集団密度
調査域全体の集団発見数の95%信頼区間は0.19±0.04集団/定点/時間、最大は2gの0.43集団/時間、最低は5cの0集団/時間であった。(1)式に代入して集団密度を計算すると95%信頼区間が1.56±0.04集団/km?、最大が4.7集団/km?、最低が0集団/km?だった。集団密度の植生による違いは人工更新2と天然更新1、天然更新1と天然更新2、天然更新1と自然林、人工更新1と天然更新1、人工更新1と自然林で有意差が見られる(Tukey-Krammer法)。
図A 集団発見数の植生による変異。y軸の単位は集団数/定点/時間。平均+標準偏差を示す。
図B 集団密度の植生による変異。y軸の単位は集団数/km2。平均+標準偏差を示す。
シカ糞塊数
トランセクトあたり(50m*4m)の平均糞塊数の95%信頼区間は0.7±0.4である。最大値は4、最小値は0であった。糞塊数は2009年は3.1±1.34、2010年は1.2±0.58、2011年は1.1±0.52、2012年は2.5±1.1、2013年は4.50±1.81、2014年は1.60±0.78、2015年は1.00±0.47、2016年は0.6±0.46、2017年は1.2±2.57、2018年は0.7±1.05、2019年は0.8±0.4、2020年は0.2±0.3、2021年は0.9±0.3だった。糞塊数の植生による違いは、すべての組み合わせで有意でなかった。(Tukey-Krammer法)。
図C シカ糞塊密度の植生による変異。y軸の単位は個/50m*4m。平均+標準偏差を示す。
ヒトリザルの発見頻度
単独行動のオトナオスまたはワカモノオスを目撃したヒトリザル発見頻度の95%信頼区間は(1.13±1.0)×10-3回/10分、最大は3(天然更新2)の117.6×10-4回/10分、最小は0回/10分である。図Dに植生ごとの違いを示した。すべての組み合わせにおいて有意差は見られなかった。(Tukey-Krammer法)。今回は調査中に合計6回発見した。2003年から2021年までのヒトリザルの発見回数は、平均で各年17.9回(最小2回、最大30回)だった。
図D ヒトリザルの発見頻度。y軸の単位は回/10分。平均+標準偏差を示す。
ヒル調査
一回目のチェックでの総発見数は29匹で、一回のチェックで発見したヒルの平均数は0.30匹であった。二回目のチェックでの総発見数は13匹で、平均0.14匹であった。一回目のチェックでは定点までの道のりで体についたヒルを取り除くことになるため、二回目よりも総じて発見数は多くなっていた。
果実量
5m四方の調査区内で結実していた液果の果肉重量の植生による変異を図Eに示した。果実生産量は天然更新1で最大で、天然更新2、自然林、天然更新3がそれに次ぐ。人工更新地では果実生産が見られなかった。これは、過去の年の調査と同様の傾向である。天然更新1と自然林、天然更新1と人工更新1、天然更新1と人工更新2、天然更新1と天然更新3において有意差があった(Tukey-Krammer法)。
図E 果実生産量の植生による違い。平均+標準偏差を示す。単位は果肉部分の湿重で、g/25m2を示す。
HR群
HR群はオトナを中心にほぼ全頭が個体識別されている群れである。今年の調査では、2日間追跡を行った。東は1f定点付近、西は2c定点付近までを利用することが確認された。行動圏の多くは、伐採されていない。2022年3月・4月に追跡時間外に、2c定点付近で比較的馴れた群れが発見されており、これもHR群かもしれない。行動圏の多くは、伐採されていない。2021年3月・4月に構成を確認しており、それに今回確認したアカンボウを加えると、オトナオス4頭、オトナメス8頭、コドモ9頭、アカンボウ2頭の合計23頭だった。昨年生まれた4頭のアカンボウは全員生存が確認された。
PE群
PE群の追跡を目的として統括者を配置した6日の調査日すべてでPE群は調査域に出現した。PE群は1e北北西12支線の道上の尾根を北端、2h定点周辺を南端、1e定点の東の谷を東端、2f定点東の尾根を西端として囲まれるような範囲を利用していた。森林内で群れの追跡はおこなったが、大川の左岸側を利用しているかは不明である。12支線を渡る機会を3回程観察でき、また、2f定点西の12支線道上側の崖でグルーミングして長時間観察できる機会があり、まとまったカウントができたと思われる。本年度の調査で確認された個体は、オトナオス2頭、オトナメス4頭、ワカモノオス1頭、ワカモノメス1頭、コドモ3頭(3歳オス1頭、2歳性別不明1頭、1歳性別不明1頭)、アカンボウ1頭の12頭であった。
OM群
OM群の追跡を目的として統括者を配置した6日間の調査日のうち、6日間発見された。ただし、うち2日間は2時間程度の短時間の追跡にとどまり、目視できない日もあった。OM群は中村街道の本線の入り口付近を北端、2e南の谷で2g定点より北西側を南端、2e定点の東のコルを東端、3f定点付近を西端として囲まれるような範囲を利用していた。また、OM群が大曲よりも南から移動するのを確認できた日があり、大川と瀬切の分水嶺よりも南側をどれほど使っているかは不明である。8月15日に大曲付近および大川林道本線の中村街道の尾根の一本西の尾根の林道上でカウントできた。本年度の調査で確認された個体は、オトナオス3頭、オトナメス6頭、コドモ7頭の計16頭であった。
SS群
SS群は大川林道上の辻南付近に行動圏の中心があり、東は3d定点近く、西は4d定点よりやや西付近で観察された。3d定点から辻南付近で林道を渡り、3e、4f定点を経て、再び4d定点付近で林道に出る動きがよく観察された。SS群は4日の調査中すべての日で確認された、構成はオトナオス2頭、オトナメス6頭、コドモ2頭、アカンボウ4頭の計14頭であった。これは、集団の全数ではない可能性が高い。昨年生まれたアカンボウは、生存が確認されなかった。
YY群
YY群の行動圏は、大川林道の4班と5班の境界付近が中心で、4ce定点の入り口付近が東の端、5c定点東300m付近が西の端だった。今年は、瀬切川・大川の分水嶺付近(万里の長城の南)に現れることはなく、行動圏の中でも東側を中心に利用していた。これは、昨年と同様の傾向である。今年は、まとまって全体が確認されたのは1日しかなかった。そのほかの日は、さまざまな場所で、ときに同時に、散発的に音声が確認されたり、少数個体だけが目視されただけだった。おそらく、集団のまとまりが悪かったものと思われる。確認された個体は、オトナオス2頭、オトナメス5頭、コドモ2頭、アカンボウ3頭の、合計12頭だった。これは、集団の全数ではない可能性が高い。
謝辞
この調査を行うにあたって、屋久島森林生態系保全センターには、調査を許可していただきました。調査の準備段階で、多くの調査隊OB、OGの方々や、特定非営利活動法人屋久島いきもの調査隊会員の皆さまにも御支援を頂きました。厚くお礼を申し上げます。
引用文献
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